COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2017年3月23日木曜日

【文献紹介】投球動作と肩関節包の厚みおよび弾性の関係について

 本日は、大学野球選手における肩関節後下方関節包の厚みと弾性の関係について報告されている論文を紹介します。

 
武長徹也ら:大学野球選手における肩関節後下方関節包の厚みと弾性.肩関節 39 proceesing8972015

 ヒトの身体はメカニカルストレスによって組織形態が変化します。その中でもオーバーヘッドスポーツによる肩関節の軟部組織の変化は特徴的です。オーバーヘッドスポーツをするアスリートの肩関節は後下方組織の柔軟性が低下しているとされています。
 本研究の対象はオーバーヘッドスポーツを行う健常な大学野球選手です。方法は超音波診断装置を用いて小円筋の深層に存在する肩関節後下方関節包の厚みと弾性を計測されています。
 非投球側に比べ投球側の肩関節後下方関節包の厚みと弾性は有意に高値を示したとされています。
 同筆者の別の報告になりますが、棘下筋の深層に位置する肩関節後方関節包に関しても同じ結果であったようです。
 このことから、投球動作によって肩関節の後方から後下方の軟部組織は、障害の有無に関わらずメカニカルストレスを受けていることがわかります。肩関節の後下方組織の柔軟性の低下のみでは投球障害に繋がらない可能性がうかがえ、他の要因との関連に目を向ける必要があると思いました。


投稿者:中井亮佑

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3月の定例会より定員を先着24名での開催予定です。
参加申込を受け付けておりますので、以下よりお申込ください。
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