第3回ベーシックセミナー参加申込

テーマ:「肩関節拘縮における機能解剖学的評価と触診」
日時:平成29年7月23日 日曜日 9時30分受付、10時開始、17時終了
会場:京都社会福祉会館4階ホール
定員:100名限定(要事前申込、先着順)
参加費:3,000円(会員・会員外とも)
※LINE@スタンプ10Pある方は無料
※専門理学療法士制度ポイント認定研修会申請中
参加申込受付期間:5月8日午前0時〜定員になり次第締切



2017年5月開催−第116回定例会− 「腱板断裂に対する保存療法の可能性」

講師:中井亮佑 先生(京都下鴨病院)
日時:平成29年5月27日 土曜日 18時受付 18時30分開始
会場:京都下鴨病院2階 リハビリ室
定員:24名限定(要事前申込、先着順)
参加費:本学会会員無料、会員外500円
参加申込受付期間:5月1日から開催2週間前まで5月3日に定員に達したため締め切りました



2017年5月22日月曜日

【文献紹介】自家半腱様筋腱・薄筋腱採取が前十字靭帯再建術後の膝屈曲筋力に及ぼす影響について


本日は前十字靭帯(以下、ACL)再建術後の膝屈曲筋力に及ぼす影響について書かれた文献を紹介させていただきます。
平田光司ら:自家半腱様筋腱・薄筋腱採取が前十字靭帯再建術後の膝屈曲筋力に及ぼす影響について 臨床スポーツ医学:Vol.14 No219972

ACL再建術には、BTB法やST/G法があり、BTB法に比べST/G法では膝関節前面の疼痛が生じにくく、大腿四頭筋の筋力回復が良好であることから、ST/G法が主流となっています。また、半腱様筋の形態は紡錘状筋であり、深屈曲域で筋力を発揮することからも、筋力低下を最小限に抑え早期復帰を目指すスポーツ選手に対しては半腱様筋腱を再建靭帯として使用するのが妥当だと考えられています。

今回紹介する文献では、再建材料の異なった(Ⅰ群:人工靭帯、人工靭帯+腸脛靭帯、Ⅱ群:STSTG2群を対象に術後1215週経過時の1)最大膝屈曲トルク、2)最大膝屈曲トルクの発揮角度、3)膝屈曲60°での発揮トルクを採取し、採取したデータから、4)ピークトルクが発揮されてから膝屈曲60°に至るまでのトルクの減衰率を算出し比較検討されています。

結果は一部を紹介させていただきます。
膝屈曲60°での発揮トルクの比較では、Ⅰ群は健側に対し患側-4Nm、Ⅱ群では健側に対し患側-31Nmでした。また、Ⅱ群の膝屈曲60°移行も急激に発揮トルクが減少していました。これらの結果からも、ST/G法では膝屈曲位での筋力は発揮しにくくなることが分かりました。

今回調べてみて、ST/G法にてACL再建術をされた患者さんでは、膝関節深屈曲トルクの低下が生じることを念頭に置き、術後のリハビリを行う必要性を改めて感じました。今後は、採取腱の修復過程についても知識を深めていきたいと思います。

投稿者:鷲見 有香

2017年5月20日土曜日

【文献紹介】膝前十字靱帯再建術後早期からの大腿四頭筋に対する電気刺激の有効性

 今回は、ACLR術後早期からの大腿四頭筋に対する電気刺激の有効性についての文献を紹介させていただきます。



和田 健征ら:膝前十字靱帯再建術後早期からの大腿四頭筋に対する電気刺激の有効性

昭和伊南総合病院 リハビリテーション科ACLR術後

ACLR術後に大腿四頭筋の等尺性収縮力が低下している症例に対して、EMSが有効とされており、術後早期からも使用されるようになってきた中で、今回は大腿四頭筋に対する術後早期からのEMSの有用性を検討する目的で調査されています。
 対象はACLRを施行された患者のうち、12例12膝(平均年齢30.2歳、男性6例・女性6例)とされ、術後4日から14日まで大腿四頭筋に対しEMSを施行し、術後4日、術後1週および術後2週の時期での大腿四頭筋の表面筋電図所見について比較検討されました。

 結果としてはRF,VMおよびVLにおいて有意な経時的変化を認めず、RFとVMは術後2週でのみEMS施行後が施行前より有意に大きかったが、VLはどの時期においても有意差は認めなかったと報告されいています。

 結果から、術後2週間を経過した時点でのEMSはRF、VMには効果的であると考察できますが、VLにおいては効果を認めていません。また、術後早期での施行も効果がないことがわかります。これは手術侵襲に伴う炎症が関与していることが推察でき、セラピストが介入していくうえで、まずはEMSの適応を理解しなければならないことが分かります。また、術後早期~2週間でEMSが使用できないことを踏まえた上で、他の方法での大腿四頭筋の等尺性収縮を促す方法を見出していかないといけないので、もっと患者さんの特異性に合わせたアプローチを身につけるため、日々精進していきたいと思います。

投稿者:小林駿也


2017年5月16日火曜日

【文献紹介】人工膝関節全置換術の膝関節屈曲可動域に関する考察ー内外側の大腿骨後顆の厚さの影響と術後理学療法についてー

人工膝関節全置換術(以下TKA)を施工された患者様に対して理学療法を行う際、可動域制限に対して様々なことが考察を考えられていると思われます。中でも、大腿骨後顆の厚さ(以下PCO)はCR型TKA術後の膝関節屈曲可動域と相関を示すと報告されていますが、詳細は依然として意見が分かれています。

今回の文献では、内外側 PCO と屈曲 ROM の変化の関係を検討し,インプラントの特性を考慮した術後理学療法を検討されています。 




諸澄孝宣 他:人工膝関節全置換術の膝関節屈曲可動域に関する考察ー内外側の大腿骨後顆の厚さの影響と術後理学療法についてー:第46回日本理学療法士学術大会(宮崎)


対象は、TKA を施行し、術後12カ月以上の経過観察が可能であった症例 98 名 106 膝関節(手術時平均年齢 72 歳(53-83 歳)、男性18名、女性80名)とし、手術は全例 Depuy社のMobile-Bearing型LCS人工膝関節システムを使用していました。術前後の屈曲ROM を計測し、3 次元下肢アライメント解析システムを用いて、内外側 PCO をそれぞれ計測した。結果より,各 PCO の変化量と術後屈曲可動域についてはスピアマンの順位相関係数を用いていました。

結果は、膝関節屈曲ROMは術前118±17.0°、術中115±8°、術後112±15° で、術前後差は-6±16° でした。内側 PCOは術前26.4±2.7mm、術後26.2±3.9mmで、術前後差は-0.2±3.6mm(増大 54 例,減少 52 例)であった。外側PCOは術前25.1±2.4mm、術後28.5±3.8mmで、前後差は3.4±3.8mm(増大89例、減少17例)でありました。内側・外側PCOの変化量と術後屈曲角度に相関は認められなかった。

今回の結果から、術後膝関節屈曲可動域制限の原因として、内外側PCOの厚さが関与する可能性は考えられるが、その他の軟部組織由来の制限が大きく影響しているのではないかと推察できるのではないでしょうか。

軟部組織由来の制限であるならば、理学療法によって制限が改善することが一番に考えられると思います。術後理学療法を行う際には、制限因子が一体何なのかをしっかりと評価することが大事になるのではないかと、再確認することが出来ました。


投稿者:高橋 蔵ノ助

2017年5月15日月曜日

【文献紹介】内側膝蓋大腿靭帯(MPFL)の解剖



 
本日は、内側膝蓋大腿靭帯の機能解剖についての論文を紹介します。




望月智之  秋田恵一 MB orthop.287:51-54.2015

 
対象は解剖実習体817膝を用いてMPFLの剖出および付着部の同定を行なっています。
結果は、すべての標本においてMPFLは大腿骨内側より、外側に向かって扇状に広がって走行するのが観察でき、内側広筋には強固に付着しておらず両者は容易に剥離することが可能であったとのことです。
MPFLの近位部は中間広筋内側に強固に付着しており、遠位部は内側膝蓋支帯の深層に付着し、内側膝蓋支帯は膝蓋靱帯に連続していた。


本研究において最も重要な所見と感じたのは、MPFLの膝蓋骨側は内側広筋ではなく中間広筋に付着していたこということです。
MPFLの膝蓋骨側付着部に関しては膝蓋骨内側の近位3分の2に付着しているとの報告や、内側広筋に付着しているとの報告も多く、その結果は様々でした。
このことから術後早期の中間広筋の収縮を促すことは関節可動域の改善において重要であり、膝蓋上包の癒着を予防するだけでなく内側支持組織の拘縮にも関与する可能性があることが考えられます。


今後はMPFLと中間広筋の付着部構造を念頭に置き理学療法評価や治療を行なっていく必要があると感じました。


投稿者:大渕 篤樹

2017年5月13日土曜日

【文献紹介】膝半月板単独損傷術後患者の膝伸展可動域制限に影響を及ぼす因子について


今回は、膝半月板単独損傷術後患者の膝伸展可動域制限因子について書かれた文献を紹介させていただきます。

 加藤雄太ら:膝半月板単独損傷術後患者の膝伸展可動域制限に影響を及ぼす因子について
 第50回日本理学療法学術大会(東京)          

 本研究の対象は膝半月板単独損傷による手術を施行し、スポーツ復帰を目的とした患者66例です。 術後3ヶ月時点での膝伸展可動域をHHDを用い、1mm単位で測定されました。 HHD測定値より10mm未満を良好群(46例)、10mm以上を不良群(20例)に分類し、 ①年齢、②性別、③BMI
④術式、⑤損傷部位、⑥損傷サイズ、⑦手術までの期間を後ろ向きに調査されました。
 結果はHHD不良群に関与する因子として肥満群、LM損傷群が抽出されました。 結果から、LMは解剖学的特徴から膝関節伸展時の大腿骨顆部に伴う移動量、screw home movementによる下腿外旋に伴う前方移動が必要となるが、この動きが乏しいために可動域制限につながっていると考えられます。

  このことから今後、半月板損傷後の膝伸展可動域制限をもつ症例に対して、各組織に伴う半月板の動き、半月板の動きを制限する因子に十分着目してアプローチして行きたいとおもいます。

投稿者:小林駿也


2017年5月12日金曜日

【文献紹介】TKA後における術創部周囲の皮膚可動性について




 
膝関節可動域の制限因子として、寄与率が高いのは骨間筋や関節包であり、皮膚組織の寄与率は15%程度と言われています。

本日の論文は、他動膝屈曲時の膝前面の皮膚可動性に着目し、健常高齢者と比較することでTKA術後患者の皮膚可動性の特徴を明らかにすること。また、TKA術後患者を獲得している屈曲可動域に応じて群分けし、術後屈曲可動域と皮膚可動性の関係性を検証されています。尚、皮膚可動性の測定は、膝関節周囲の皮膚上に測定点をマークし、膝関節を他動屈曲させたときの縦と横方向の測定区間距離を計測されています。

結果から①TKA術後患者の皮膚は健常高齢者と比較して特に膝蓋骨上部と膝蓋腱付近の縦方向の可動性が低下していること。②皮膚の縦・横方向の可動性は術後屈曲可動域に対する強い制限因子ではないこと、の二点が明らかにされています。

結果①に関して、日々臨床の中で感じており、改めて術後早期より拘縮予防に努める必要があると思いました。また、皮膚だけでなく、その深部にある軟部組織の柔軟性や組織間の動きを評価することが大切だと思います。知識や評価・治療技術を高めてTKA患者の術後可動域の成績がより良くなるように日々精進します。

 
投稿者:佐々木拓馬

2017年5月10日水曜日

【文献紹介】膝関節筋の肉眼解剖学的観察


本日は、膝関節筋の肉眼解剖学的観察について書かれている文献を紹介させていただきます。




安岡武紀:膝関節筋の肉眼解剖学的観察
-膝関節筋の形態と中間広筋および膝蓋上包との関係-  
久留米医会誌雑誌.Vol 74,14222011

 

膝関節筋は中間広筋の遠位深層の一部から分岐する線維であり、中間広筋の深層に位置しているとされています。また、膝関節筋の機能としては、膝蓋上包に停止部が存在することから膝伸展時の膝蓋上包の挟み込みを防止するとも言われています。


本論文では、ご遺体36対の膝関節筋の形態と大腿神経筋枝の分布を観察しており、また、中間広筋や膝関節筋の筋長、筋幅、筋厚の測定や大腿神経筋枝についても詳細に述べられています。その中でも私が一番興味を持ったのは、膝関節筋は近位部では狭く、遠位へ向かうにつれて広がり三角形を呈していたことでした。


膝蓋上包の癒着は膝関節の屈曲制限やextention lagの一要因として考えられるため、今回学んだ中間広筋や膝関節筋の解剖学的特徴や機能に基づいて評価を行ったうえで制限因子を見つけ、理学療法を行っていきたいと思います。



投稿者:鷲見有香


2017年5月9日火曜日

【文献紹介】膝関節屈曲動作時の膝周囲の皮膚の伸張性について




今回は、膝関節屈曲動作時の皮膚の伸張性について述べられている文献を紹介させていただきます。

和田直子他:膝関節屈曲動作時の膝周囲の皮膚の伸張性について.関西理学1241-442012

 

対象は整形外科学的および神経学的に問題がない健常者30名の右下肢を用いて行われており、それぞれの膝関節に伸展位にて脛骨粗面から膝蓋骨尖までの距離を基準距離とし、計5か所にマーキングを行い、足底が床面に接した状態で膝関節を他動的に屈曲30°位、60°位、90°位、120°位、150°位、最大屈曲位と設定されていた。また、それぞれの角度による皮膚の伸張性を測定されていました。また各部位において以下のように伸張差と伸張率を算出していました。

伸張差(各屈曲角度間における距離の差)(mm

=(求める屈曲角度での距離)-(求める屈曲角度-30°の屈曲角度での距離)

伸張率(伸張差を基準距離と比較した割合)(%

     =伸張差/基準距離×100

 

結果は、各々の角度で皮膚の伸張は見られたが、全ての部位(大腿部、膝蓋上嚢、膝蓋骨部、膝蓋靭帯部)において屈曲0°から30°で有意に皮膚の伸張率が増加したと述べています。

 

膝関節周囲の疾患に対しての手術を施行した際、可動域制限の一つとして、皮膚の伸張性が挙げられる場面も多々あると思います。今回の研究から、どの肢位で皮膚の伸張性が得られやすく、アプローチする軟部組織を明確にすることで皮膚の伸張性の低下が防げるのではないかと考えました。

 

私自身がこのような問題点を抱えた患者様を担当させて頂いた際、治療に役立てられるよう、さらに知識を深めていきたいと思います。

 

投稿者:高橋 蔵ノ助

2017年5月7日日曜日

【文献紹介】拘縮を伴った腱板断裂における肩甲骨周囲筋活動量の検討

本日紹介させていただく文献は腱板断裂症例における上肢挙上時の肩甲骨周囲筋の筋活動について検討された文献です。

岩下哲他:拘縮を伴った腱板だ裂における肩甲骨周囲筋活動量の検討.肩関節37(3):1141-1144,2013


対象は腱板断裂患者です。腱板断裂患者をさらに拘縮あり群、無し群に分け検討しています。
電極を貼付した筋は僧帽筋上部線維と下部線維です。測定肢位は座位で挙上角度は30°、60°、90°、120°で測定しました。
結果は全可動域において拘縮あり群の方が僧帽筋上部線維、下部線維ともに活動量が多かったと報告しています。
筆者はこの結果からGHjtの著しい可動域制限により肩甲骨を過度に上方回旋させることで上肢挙上動作を代償していたと考察しています。

拘縮肩は臨床でも多く経験する症例であると思います。
拘縮肩は関節が動かないだけでなく、GHjtとSTjtの協調運動も破綻しています。この論文を読んで拘縮治療とともに肩甲骨周囲筋の過活動に対してもアプローチをしていかなければいけないなと思いました。

2017年5月1日月曜日

【文献紹介】伏在神経膝蓋下枝の走行について


本日は、伏在神経膝蓋下枝の走行について報告されている文献を紹介させて頂きます。
松永和剛ら:伏在神経膝蓋下枝の走行について
整形外科と災害外科46(3):838840, 1997.

本文献では、実際のご遺体にて大腿遠位内側で内転筋管(Hunter管)を出た膝蓋下枝が皮下に出るまでの走行と縫工筋の関係について調べられています。

結果は、約半数の伏在神経膝蓋下枝は縫工筋筋腹を貫通して筋表面に走行しており、その他には縫工筋後縁を回り筋表面を前方に向かうもの、2本に分岐しレベルを違えて2本ともに筋腹を貫通し筋表面を前方に走るもの、2本に分岐し分岐し1本は筋腹を貫通し、もう1本は筋後縁を回って筋表面に出るものがあったと報告しています。
また、海外の文献を散見すると、Sirangらは、筋腹を貫通するものが半数を占めていたと報告しており、Arthornthurasookらは、筋後縁を回るものが半数以上だったとの報告がありました。

 今回調べてみて、伏在神経膝蓋下枝と縫工筋は密接な関係にあることを学びました。TKAでは皮切により伏在神経膝蓋下枝へ侵襲が加わる場合が予測できるため、TKA施行後に神経由来の膝前内側部の疼痛を訴えられる際には知覚障害などの神経症状を確認するとともに、縫工筋との関係も念頭に置きながら病態解釈にあたりたいと思います。



投稿者:鷲見有香

2017年4月30日日曜日

メディカルスタッフのための股関節鏡セミナー

昨日、京都リサーチパークで「メディカルスタッフのための股関節鏡セミナー」が行われました。
当日は200人を超える、医師・コメディカルスタッフの先生方がご参加くださいました。
ご講演いただいた先生方は御高名な先生方ばかりで、興味深いお話をたくさん聞くことができました。

当院からは小野志操先生、永井教生先生、為澤一弘先生、團野翼先生がご講演されました。


今回のセミナーにスタッフとして携わらせていただきました。
先生方のお話を聞くことができたとともに、スタッフとしての活動もでき、貴重な経験になりました。


2017年4月23日日曜日

整形外科リハビリテ―ション学会特別講演に参加しました


昨日、整形外科リハビリテーション学会の特別講演が行われました。

今回は当院の小野志操先生による「股関節唇損傷に対する運動療法~なぜ片側性股関節唇損傷が発生するのか~」、羊ケ丘病院の加谷光規先生による「パトリックテストの意義を考える」についてのご講演でした。







両側とも骨形態異常があるにも関わらず、症状が片側性に出現することに関しては未だ報告がありません。今回の小野先生のご講演ではアスリートの股関節唇損傷の症例のレントゲンから得られた健患側差からなぜ片側性に症状が出現するかをお話されました。

レントゲン上での健患差は小さくお話いただくまで私は気づくことができませんでした。

多くの股関節唇損傷の症例や画像を見てこられた小野先生だからこそ見つけられたのではないかと感じました。



加谷先生のご講演ではパトリックテストで生じている痛みが何の痛みを拾っているのか、そもそもの股関節唇が損傷していること自体は痛いのかなど、生じている疼痛の根本についてのお話がお聞きできました。

加谷先生のご講演の中で興味深く感じたのは脂肪組織のお話です。実際の関節鏡で見た脂肪組織を見て非常に驚きました。AIISでの圧痛所見についても考えさせられました。



今回特別講演に参加させていただき、2人先生方の貴重なお話を聞くことができ、非常に勉強になりました。

2017年4月21日金曜日

【文献紹介】腱板断裂後にMRI高輝度部分の低信号化を妨げる因子について



 

腱板断裂術後のMR画像にて、腱板付着部の高輝度部分の低信号化は腱板自体の回復を示しており、術後1年より低信号化する症例が多いと報告されています。本日の論文は、術後6か月以降に低信号化を妨げる因子を検討されています。

対象は、棘上筋を中心としたlarge tear以下の腱板断裂術後症例のうち、術後6か月のMRI T2強調画像で腱板内に全層性高輝度変化を示した7071肩です。これらの症例を術後一年で低信号化したL群としなかったH群の2群に分類して、以下の項目を比較されています。

①術前因子(病歴、断裂サイズ、UCLAスコア、JOAスコア、ROMMMT
②術後因子(UCLAスコア、JOAスコア、ROMMMT


結果、術前の阻害因子としては腱板断裂サイズの大きいこと、術後の阻害因子では外転と下垂位外旋可動域の改善率が悪いことが示されていました。
 
これより、術前のMR画像から断裂サイズを把握する読影力の必要性を改めて感じました。また、術後に拘縮をつくらないことは大前提ですが、修復術後には特に外転、下垂位外旋の可動域制限を作ってはいけないことがわかりました。

投稿者:佐々木拓馬

2017年4月20日木曜日

第3回ベーシックセミナー開催のご案内

毎度ご好評をいただいたベーシックセミナー第三弾の開催のご案内です。



テーマ:肩関節拘縮における機能解剖学的評価と触診
日時:平成29年7月23日(日)
    10時〜17時(9時30分受付開始)
会場:京都社会福祉会館 4階 ホール
定員:100名
参加費:3000円(会員・非会員とも)
    ※LINE@ポイントカードのスタンプが10ポイント貯まっていれば無料です
     (申し込みフォームにて事前申請が必要です)
参加申込:申込みフォームより⇛https://pro.form-mailer.jp/fms/1835a067119878 

申込開始:平成29年5月8日午前0時〜

内 容:・肩関節前方組織の機能解剖学的評価と触診  
                     城北整形外科クリニック 三倉 一輝先生
    ・肩関節上方組織の機能解剖学的評価と触診  
                          京都下鴨病院 中井 亮佑先生
    ・肩関節後方組織の機能解剖学的評価と触診  
                          京都下鴨病院 為沢 一弘先生
    ・肩関節下方組織の機能解剖学的評価と触診  
                          京都下鴨病院 団野  翼先生
    ・肩甲帯周囲組織の機能解剖学的評価と触診
                          宇治武田病院 藤原 信吾先生
     ※講義の順番は前後する場合があります




昨年の膝関節に引き続き、今年のテーマは肩関節拘縮に対する運動療法を行っていく上で、必ず必要となってくる知識と評価、触診について5つの部位に分けてそれぞれ講義をさせていただきます。
普段、滋賀支部・京都支部の定例会にご参加していただいている先生方、昨年・一昨年のベーシックセミナーにご参加いただいた先生方、初めて参加してみようかなという先生方も是非ご参加ください。参加する全ての先生方が翌日からの臨床につなげられるような機能解剖学に基づいた分かりやすい座学と実技を提供することを目標にしています。
過去2回は好評につき、申込開始1ヶ月を待たず、定員に達しております。
理学療法士以外のセラピストの先生方や新人の先生方も大歓迎ですので、職場内や同級生をお誘い合わせの上、是非5月8日からの申込開始をお待ち下さい!
今後とも、両支部勉強会をよろしくお願いいたします。

お問い合わせ:整形外科リハビリテーション学会 京都支部 事務局
       ホームページ:https://ohmi-rigaku.jimdo.com
      メールアドレス:kyoto@omirigaku.com

2017年4月19日水曜日

【文献紹介】STGによるACLR後の膝屈曲筋力について

本日は半腱様筋、薄筋による前十字靭帯再建術後の膝関節屈曲筋力について報告されている文献を紹介させていただきたいと思います。





中嶋理子ら:半腱様筋と薄筋による前十字靭帯再建術後の膝屈筋力の筋力低下.臨床スポーツ医学:Vol.13,No.6(1996-6)

この文献では半腱様筋腱(以下ST)と薄筋腱(以下G)を用いて前十字靭帯再建術(以下ACLR)を行い、1年以上経過した症例17(男性4、女性13)STG群とし、コントロール群として骨片付き膝蓋腱(以下BTB)を用いてACLRを行い、1年以上経過した症例10(男性8、女性2)BTB群、および膝関節に外傷歴を持たない健常な成人男性13名をN群とした2群を用いて比較検討されています。

この3群に対し、
①片足立ちでの最大膝屈曲角度を測り、健患差を測定。
②座位、腹臥位での膝関節屈曲45°、60°、90°、110°での膝屈曲筋力を測定し、
 徒手筋力テスト5未満と明らかに左右差を認めるものを陽性とする。
③バイオデックスを用い、角速度180°/秒で等速性収縮させた時の膝屈筋群の
 求心性収縮力の健患差を45°、60°、90°110°においてそれぞれを測定する。
上記①~③を測定されています。

STG群はBTB群、N群に対して有意に健患差が大きかったと報告されている。
BTB群、N群では座位、腹臥位ともに1例に陽性を認め、STG群は座位では90°、110°において3例、7例と陽性で、腹臥位では60°、90°、110°で2例、15例、16例に陽性を認めたと報告しています。
BTB群、N群では45°から110°までに健患差の増減が見られないのに対し、STG群では110°で健患差が有意に増大したと報告しています。

上記の結果からSTGを用いたACLR後では深い屈曲角度で筋力を発揮しにくくなることがわかりました。
また、①②から分かるように股関節肢位が変化することにより健患差がより大きくなることがこの文献の報告から分かるかと思います。
今回は膝関節屈曲筋力について報告された文献の紹介でしたが、ACLR後に出現する症状や機能低下は多々あるかと思います。今後も文献を通して、症例の病態を理解し、評価していけるように日々精進したいと思います。


投稿者:天鷲翔太

整形外科リハビリテーション学会Website障害のお知らせ

本部Website障害のお知らせ


2017年4月19日午前9時現在、整形外科リハビリテーション学会ホームページが原因不明のトラブルにより閲覧困難となっております。
下記URLからは閲覧可能ですので、今週末の特別講演会の時間確認や各種お手続きの際はこちらより閲覧くださいますようお願い致します。

2017年4月17日月曜日

【文献紹介】ラット膝関節拘縮モデルにおける膝蓋下脂肪体の病理学的変化

膝関節拘縮についての文献を読んでいく中で興味深い文献をみつけたので紹介させていただきます。
本日紹介させていただく文献はラットを用いてIFPの拘縮について書かれた文献です。



松崎太郎:ラット膝関節拘縮モデルにおける膝蓋下脂肪体の病理学的変化.石川県理学療法学雑誌12(1):11-14,2012


研究モデルは制約を加えずに飼育した正常群、2週間関節を固定した後に2週間自由飼育を行った再可動群、2週間関節固定を行い不動化した固定群の3群に分けられたラットです。
これら3群のIFPを顕微鏡で観察しています。
それぞれの群のIFPの面積をみていくと、正常群1124.9 ± 290.9 um²、固定群で756.7 ± 273.9 um² 、再可動群で637.3 ± 249.2 um²という結果になりました。
顕微鏡で観察していくと固定群、再可動群では脂肪細胞が萎縮しており、再可動群においては脂肪細胞の萎縮に加えてコラーゲン線維の増加がみられたと報告しています。

今回の検討では可動域測定、運動療法の介入がされていないため、可動域との関連、運動療法の有用性はわかりませんでした。しかし、今回の結果から1度拘縮したIFPは再度可動性をだしても正常な面積には戻らず、線維性の組織が増殖すること、2週間の不動でIFPが拘縮することが分かりました。
関節鏡をもちいた手術はIFPに侵襲が加わるため、拘縮が生じやすくなります。
IFPは侵害受容器が豊富な組織であるため、術後早期は炎症管理をし、早期より拘縮予防をしていく必要があると感じました。


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