COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2016年5月24日火曜日

【文献紹介】膝蓋骨の運動について

膝関節屈曲運動に伴い、膝蓋骨は前額面上で約7°の外旋、水平面上で約11°の内旋運動を行うことが知られています。前者はFrontal Rotation、後者はCoronary Rotationと呼ばれています。
本日紹介させて頂く文献では、立位での膝関節屈曲運動がFrontal Rotationに及ぼす影響とその変化量について、報告をしています。


橋谷 裕太郎 他:立位での膝関節屈曲位保持課題が膝蓋骨の前額面上回旋角度変化に及ぼす影響  関西理学 201414p37-41

 方法は体幹垂直位で膝関節屈曲0°位を開始肢位とし、屈曲0°~60°までの各10°ごとの膝蓋骨回旋角度を計測しています。計測に関してはレントゲンを用いて、大腿骨軸と膝蓋骨上端-下端を結んだ直線がなす角度を膝蓋骨回旋角度としています。
 結果は、膝関節屈曲角度の増大に伴い外旋角度は増大傾向にあり、屈曲0°と比較し40°~60°で有意な増加を示したと報告しています。また、変化量は屈曲0°~10°での外旋角度の増大が最大であったと示しています。
 
 臨床の中で、膝蓋骨可動性に問題のある症例を経験することがありました。徒手的に膝蓋骨運動を促す際には非荷重での操作を行うことが多いように感じますが、生活の中では荷重時での運動を考慮する必要があります。今後、膝蓋骨の運動を評価する際には、荷重時・非荷重時と条件を変えた中での膝蓋骨運動にも着目していきたいと思います。





人気の投稿