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整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2015年4月24日金曜日

膝関節筋の肉眼解剖学的観察について

 今回は膝関節筋の肉眼解剖学的観察についてです。


安岡武紀:膝関節筋の肉眼解剖学的観察‐膝関節筋の形態と中間広筋および膝蓋上方との関係‐
久留米医会誌雑誌.Vol 74 , 14-22, 2011

 今回は、中間広筋の深層に存在する膝関節筋の肉眼解剖学的観察されている論文を紹介します。
 膝関節筋の形態や機能としては諸説あり、中間広筋の遠位深層から分岐した筋線維により構成されており、本来独立した筋ではないという見解や、膝関節筋の機能の特徴は膝伸展時の膝蓋上包の挟み込みを防止する、などいった見解が挙げられています。
 本論文では、膝関節筋の形態と大腿神経筋枝の分布を詳細に観察してあり、中間広筋と膝蓋上包の形態との関係を臨床解剖学的に検討してあります。さらに、中間広筋や膝関節筋の筋長、筋厚、筋幅の測定結果や大腿神経筋枝の解剖についても詳細に述べられています。
 膝関節の屈曲制限を呈する方や伸展Lagが存在する方がよくいらっしゃいます。中間広筋や膝関節筋の解剖的特徴や機能を肉眼的観察に基づき十分に考察、把握したうえで、理学療法を行っていく必要性を感じる論文でした。

投稿者:中井亮佑





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