COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2014年11月5日水曜日

臼蓋形成不全のあるCAM-type 股関節唇損傷患者の特性


Ida et al. Journal of Orthopaedic Surgery and Research 2014,  
最近、当院でも患者さんが増えているFAI患者さんですが、その病態については医師の中でも様々な意見がある様です。
今回、紹介する文献は、臼蓋形成不全をもった患者の大腿骨形態異常を調べたものです。臼蓋形成不全をもつ患者100例中40例でCAM typeの形態異常を保有することが分かりました。また、この40例は他に比べて、立位時の骨盤前傾角度が有意に増加するということも分かりました。これらを保有する患者ではanterior impingement testの陽性率が有意に高かったことから、診断にも用いられていると書かれています。 

股関節不安定性には外傷性と非外傷性に分かれており、臼蓋形成不全は非外傷性に含まれます。FAIは大腿骨骨頭の膨隆と臼蓋の過被覆がインピンジメントすることによって股関節唇損傷が引きおこります。股関節唇は臼蓋の辺縁にあり、骨頭を包み込むようにして安定させています。しかし損傷が大きくなると、骨頭を包み込んで安定させている機能が失われて、骨頭が不安定になります。
股関節の不安定性がイコール臼蓋形成不全というわけではなく、股関節唇損傷による不安定性ということも考えれ、文献に書かれているような混在している場合もあります。様々な可能性を視野に入れて考えていかなければいけないので病態の理解を深めるためにもっと勉強して臨床のリハビリにも活かしたいと思います。



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